甲子園騒動が映す応援文化の限界──もしもAIが管理したら?

夏の甲子園、スタンドからはメガホンやゴミが投げ込まれ、校歌斉唱中に「帰れコール」 爆破予告まで来た“前代未聞の大騒動”

https://www.dailyshincho.jp/article/2025/08160801/

スタンドの暴走とSNS炎上──甲子園騒動が問いかける、応援のあり方とその未来とは。

目次

  • 1: 前代未聞の甲子園騒動──何が起きたのか?
  • 2: SNSが火をつけた世論──賛否両論の声
  • 3: もしも甲子園の応援がAI管理になったら?
  • 4: ふもとあさとの読むラジオ

前代未聞の甲子園騒動──何が起きたのか?

2025年夏、甲子園球場が“応援の聖地”から一転、“炎上の舞台”になりました。
スタンドからはメガホンやゴミの投げ込み校歌斉唱中の「帰れコール」、そして爆破予告まで届くという、まさに前代未聞の騒動です。

発端は、ある試合での応援スタイルをめぐる賛否。SNSでは「応援がうるさい」「相手への敬意がない」といった批判が噴出し、瞬く間に炎上。スタンドの一部が過激化し、応援が“攻撃”に変わってしまったのです。

甲子園といえば、地域の誇りを背負った高校球児たちの舞台。応援もまた、地元の熱量文化が色濃く反映されるものです。過去にも「応援合戦」が話題になることはありましたが、今回のように暴力的な行為爆破予告にまで発展したケースは極めて異例

スポーツマンシップとは、勝敗を超えた敬意フェアプレーの精神。甲子園はその象徴であるはずなのに、応援が“正義の押しつけ”になったとき、イベントの公共性が揺らいでしまう──そんな課題が、今回の騒動から浮かび上がってきます。

SNSが火をつけた世論──賛否両論の声

甲子園騒動は、スタンドだけでなくネット空間にも飛び火しました。
特に注目されたのが、騒動の中心となった広陵高校への対応。SNSでは「応援が過激すぎる」「高野連は何をしているんだ」といった批判が殺到し、一部では誹謗中傷が過熱。これを受けて文部科学省が異例の呼びかけを行う事態にまで発展しました。

一方で、「応援は高校生の努力の一部」「騒ぎすぎでは?」といった擁護派の声も少なくありません。冷静な視点から「情報が偏っている」「もっと事実を見よう」といった意見もあり、SNS上では賛否両論が入り乱れる状況に。

この騒動を通じて浮かび上がったのは、SNSが持つ拡散力“感情の増幅装置”としての側面。高校野球という公共イベントが、ネット世論によって大きく揺さぶられる時代になったことを実感させられます。

今後は、学校や大会運営側にも情報リテラシー透明性が求められる時代。SNSの声を無視することも、過剰に反応することもリスクになり得る──そんな“世論との付き合い方”が、甲子園の新たな課題になりそうです。

もしも甲子園の応援がAI管理になったら?

SNS炎上が続いた翌年、甲子園にAI応援管理システムが導入された──そんな未来を想像してみましょう。
スタンドにはセンサー付きの座席マイクが設置され、AIがリアルタイムで声量言葉遣いを分析。過度なヤジや暴言が検知されると、該当エリアの応援が“自動ミュート”される仕組みです。

さらに、AIはチームごとの応援パターンを学習し、試合展開に応じて最適なタイミングで拍手やコールを促す“演出”まで担当。まるでスタンド全体が一つの戦術ユニットになったかのような応援が展開されます。

しかし、そこには人間らしさとのせめぎ合いも。
「もっと叫びたい!」「感情を抑えるなんて応援じゃない!」という声も上がり、AIの制御に対して反発する観客も登場。一方で、「冷静な応援こそ選手の力になる」と支持する層もいて、スタンドは“感情派”と“理性派”に分かれる事態に。

応援戦術になり、感情データになる──そんな未来には、皮肉可能性が同居しています。
テクノロジーが応援文化を“整える”ことで、暴走は防げるかもしれない。でも、応援の本質って、もっと不完全で、熱くて、人間的なものなのかもしれません。

ふもとあさとの読むラジオ

あさと

いや〜、びっくりしましたねえ。甲子園で「帰れコール」って、そんなことあるんですか。私なんか、応援ってのはね、拍手して、声援送って、涙流して…っていう、青春の象徴だと思ってましたよ。

琳琳

そうですよね。でも今年の甲子園では、広陵高校の応援をめぐってスタンドが荒れてしまって…。SNSでも賛否が分かれて、文科省まで動いたというのは、かなり異例の事態でした。

あさと

応援が“正義の押しつけ”になっちゃったら、もうスポーツじゃないですよね。勝ち負けの前に、敬意ってものがあるはずなんだけどなあ。

琳琳

その一方で、「応援は高校生の努力の一部だ」という声もあって、ネット上では本当にいろんな意見が飛び交っていました。情報の偏りや、感情の過熱も問題視されています。

あさと

うんうん。でもね、琳琳さん。もしAIが応援を管理する時代が来たら、どうなるんでしょうね?スタンドの声を分析して、暴言はミュート、拍手は自動で促す…なんて。

琳琳

実際、そういう技術はもうありますよね。観客の動きや声をリアルタイムで解析して、演出に活かすっていう。でも、それって“人間らしさ”とはちょっと違う気もします。

あさと

そうそう。応援って、ちょっと不器用で、熱くて、時に泣き笑いが混ざるものじゃないですか。AIが整えすぎると、味気なくなっちゃうかもしれない。

あさと

…ということで、ここで我が番組の頼れる相棒、ロボット犬のロン!どう思う?技術的には、そんなことできるのかい?

ロン

ワン!もちろん可能です、あさとさん。AIによる音声解析感情推定はすでに実用段階にあります。スタジアム全体を“感情のダッシュボード”として管理することも、技術的には可能です。

あさと

へえ〜、感情のダッシュボード!それはまた、すごい時代だねえ。でもロン、そんなに管理されちゃって、観客は楽しいのかい?

ロン

それが課題ですね。技術はあくまで補助。人間の“熱”を消さずに、暴走だけを防ぐ──そのバランスが、今後の応援文化の鍵になると思います。

琳琳

ロンくん、さすがですね。まさに“森羅万象”に通じてる!

あさと

ははは、頼もしいねえ。でも私はね、やっぱり最後は人の心だと思うんですよ。応援って、誰かを思う気持ちが形になるものだから。AIもいいけど、隣の人と一緒に泣いたり笑ったりする、そんな甲子園であってほしいなあ。

琳琳

このあとは、リスナーの皆さんから届いた「私の応援エピソード」をご紹介します。ロンくん、読み上げお願いできますか?

ロン

ワン!お任せください!

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