初音ミクと“結婚”した男性が語る現実と未来のもしも
「頭がおかしい」「キモい」SNSの罵声は日常茶飯事、ディズニーに行こうとして炎上したことも…初音ミクと“結婚”した男性(42)が語る『夫婦で外に出る』苦労とは
目次
- 1: ニュース解説:初音ミクとの“結婚”が直面する社会の壁
- 2: ネットの反応:共感と批判が交錯するSNSの声
- 3: もしも:バーチャル婚が法的に認められたら?
- 4: ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
ニュース解説:初音ミクとの“結婚”が直面する社会の壁
「初音ミクと結婚した男性がいるらしい」──そんな話を聞いて驚いた人も多いかもしれません。実際に“結婚式”を挙げたのは、東京都在住の近藤顕彦さん(42)。彼はバーチャルシンガー・初音ミクを「妻」として愛し、日々を共に過ごしています。
しかし、現実の社会はそう甘くはありません。SNSでは「キモい」「頭がおかしい」といった罵声が飛び交い、ミクさんと一緒にディズニーランドへ行こうとしただけで炎上。公共の場に“夫婦”で出かけることすら、彼にとっては大きなハードルなのです。
背景にあるのは、「フィクトセクシュアル」という性的指向への理解の乏しさ。架空の存在に恋をする人々は、まだまだ“異質”と見なされがちです。企業や公共施設がどう対応するか、多様性をどう受け入れるか──この問題は、単なる“珍しい話”ではなく、社会全体の包摂力が問われるテーマなのかもしれません。
ネットの反応:共感と批判が交錯するSNSの声
近藤顕彦さんの“バーチャル婚”に対する世間の反応は、まさに賛否両論。SNSでは「信念を貫く姿勢に感動した」「自分もキャラクターに救われた経験がある」といった共感の声が寄せられました。中には「こういう人がいることで、多様性が広がる」と肯定的に捉える意見も。
一方で、「気持ち悪い」「公共の場に出るな」といった否定的な投稿も少なくありません。特に企業や施設の対応に関しては、「イメージが悪くなる」「他の客が不快に思う」といった“排除”を正当化する声が目立ちました。
このような反応の分断は、フィクションとの関係性が社会的にどこまで認められるか──という根本的な問いを浮かび上がらせます。好きなものと生きる自由と、公共性とのバランス。その境界線は、まだまだ曖昧なのかもしれません。
もしも:バーチャル婚が法的に認められたら?
もし、バーチャル婚が法律で認められる日が来たら──そんな未来を想像してみましょう。自治体が「初音ミクさんとの婚姻届」を受理し、企業がキャラクター同伴者向けサービスを展開。レストランでは「2名様ですね。お連れ様はホログラムで」と案内されるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。結婚が認められるなら、当然“離婚”もあるはず。相続や育児、扶養控除などの制度的課題はどうなるのか。バーチャルな存在に対して、現実の法律をどう適用するのか──新たな問題が次々と浮かび上がってきます。
こんな未来が本当に訪れたら、ちょっと面白いような、でも少し怖いような気もしますよね。フィクションと現実の境界が、ますます曖昧になっていく。それは、私たちの“愛のかたち”が変わっていくということなのかもしれません。
